JIRAIZUKAN

MANAGEMENT SIDE

営業・ディレクターが踏む地雷

クオリティ&責任感不足の地雷:Trigger.03

チェックしてない疑惑…

納品データを開いて最初に目に飛び込んでくるのが「リンク切れ」「誤字脱字」「画像の抜け」。「まさか…」と思いながら一つずつ確認していくと、チェックという概念そのものがなかったかのような荒れた状態。

しかも、本人は「できました!」と自信満々。悪びれる様子もない。最低限の確認すらしない相手と制作を進めるのは、神経戦。

“成果物”をチェックしているつもりが、気づけば“この人が触ったすべて”を疑う作業になっていく。信頼が一瞬で崩れ落ちるのは、こういう「基本の怠慢」から始まるのです。

ケーススタディ

ケース1:リンクがすべて切れてるのに提出してくる

制作中のLPをチェックしたところ、CTAボタンやメニューリンクがすべて未設定。
「すみません、仮で入れてたつもりでした」と言うが、仮ですらリンクしていない。
HTMLソースを見ても明らかに「入れ忘れ」で、そもそもプレビューで一度も動作確認していないのが丸わかり。

ケース2:明らかな誤字脱字がそのまま残ってる

「商品紹介」の見出しが「商品紹会」になっていたり、「問合せ」が「問合あせ」になっていたり…。
誰が見てもすぐ気づくレベルの誤字が、見事にスルーされたまま公開寸前まで進んでいた。
しかも修正を依頼すると「文字はクライアントが渡してきたものなので」と、他責スタンスが見え隠れする。

ケース3:画像が表示されていないことに本人が気づいていない

制作されたページを開くと、表示されているはずの画像がすべて真っ白。broken imageアイコンが並ぶ状態で提出されてきた。
明らかな画像パスミスにもかかわらず、本人はまったく気づかない。
「画像、表示されてないですよ」と伝えると「あれ?ローカルでは出てたんですが…」と定番の言い訳。
その“ローカル”すら、たぶん見てない。

解説

このタイプの地雷は、技術力というより“意識レベルの低さ”が根本原因です。
基本的に「確認してから提出する」という制作業務の最低限の手順すら無視されており、完成データにも関わらず「初稿レベル以下」の精度で戻ってくることも少なくありません。

注意力がない人は、完成後のチェック工程を“作業の一部”として認識していないため、「作った=終わり」と捉えがち。
そのため、こちら側で“二重三重のチェック”が必要となり、結果として本来の制作クオリティよりも“スタッフのチェック作業”に追われることになります。

しかも、こういった人材に限って「修正依頼が多い」「指摘が細かい」といった不満を漏らすこともあり、現場の空気は悪化しがち。
“作業に対する責任感のなさ”が如実に現れる典型的な例といえます。

解決策

「最低限チェックする項目リスト」を共有し、セルフチェックを明文化する

本人任せにせず、納品前に確認すべき内容(リンク確認、誤字脱字、画像表示など)を一覧化し、「これを確認してから提出してください」とルール化しておく。

データ提出時に「チェック済み項目の自己申告」を義務づける

「 リンク確認済み」「 誤字チェック済み」といった項目を添えてもらうことで、本人の意識も変化しやすくなります。
提出物に対して“責任を持たせる”という意味でも有効。

「何度注意しても改善されない」なら、担当から外す決断も必要

制作物よりも“この人の仕事を毎回確認すること”に疲れてしまう状況なら、それはコストとして見合っていないということ。
現場全体の安全性・生産性を守るためにも、選別は必要です。

まとめ

リンクミス、誤字脱字、画像抜け…。
作業のミス自体よりも、「それに気づかず平気で提出してくる姿勢」に、大きな不安を感じてしまうのが現場の本音です。
そのたびに「またか…」「やっぱりチェックしなきゃダメか…」と、いつしか“確認前提”の作業フローが出来上がってしまう。

こうなると、最初から“ミスの少ない人”に頼む方が、はるかにスムーズ。
制作物そのものの品質よりも、「この人が作ったもの」という信用そのものが揺らぎはじめたら、関係の見直しサインです。
プロである以上、「提出=公開レベルの完成物」という意識が持てない人材に、制作現場を任せるのは極めてリスキー。
“注意力のなさ”は、現場の信用を静かに、でも確実に削っていくのです。

Loading spinner